― 実体験から見えた現実と選択肢 ―
定年後も「まだ働きたい」と考える人は少なくありません。
私もその一人でした。
長年現場で働き、技術を磨き、会社に貢献してきました。体力もまだ十分ありますし、何より経験があります。「再就職もそれほど難しくはないだろう」と考えていました。
しかし、実際に活動を始めてみると、その考えは甘かったと痛感しました。
目次
ネット応募では書類すら通らない現実
まずはインターネットの求人サイトを活用しました。
大手転職サイト
シニア向け求人サイト
派遣会社の登録
専門職向けサイト
可能性がありそうなところはほとんど登録し、履歴書と職務経歴書を何十社にも送りました。
ところが、返ってくるのは不採用通知ばかりです。
「今回はご縁がありませんでした」
「慎重に検討した結果、誠に残念ながら…」
中には返信すらない企業もありました。
十社、二十社と落ち続け、面接に進めた企業はゼロ。
書類選考の段階でほぼ全滅でした。
求人票には「年齢不問」と書かれています。しかし現実には、年齢が大きな壁になっていると感じざるを得ませんでした。
多くの企業は定年後の採用を想定していない
企業側の事情も理解はできます。
・若手を長期的に育成したい
・体力面への不安
・組織の年齢バランス
・人件費の問題
こうした理由から、定年以降の採用を積極的に行わない企業が多いのが実情でしょう。
表向きは「年齢不問」でも、実質的には定年前後が一つの区切りになっているように感じました。
つまり、能力以前に「年齢」で判断されてしまうケースが多いのです。
技術に自信があっても越えられない壁
私はこれまで、工程改善や設備立ち上げ、不良率改善、品質管理などを経験してきました。現場でのトラブル対応も数多くこなしてきました。
技術力や現場対応力には自信があります。
しかし、その経験を見てもらう前に書類で落ちてしまう。
これは精神的にも大きなダメージでした。
「自分はもう必要とされていないのではないか」
そんな思いが頭をよぎります。
定年後の再就職が厳しいと言われる理由を、身をもって体験しました。
国内での再就職に限界を感じて
国内での応募を続ける中で、あることに気づきました。
同じ方法を続けても、結果は変わらないのではないか。
そこで視野を広げ、海外企業も検討することにしました。特に、中国では日本の技術者を求めている企業があると聞いていたからです。
正直、不安はありました。
・言語の問題
・文化の違い
・生活環境
・家族との距離
しかし、国内で門前払いのような状況が続く中で、挑戦しない選択のほうが後悔につながると感じました。
そこで、中国の企業に応募しました。
中国企業への応募と面接
履歴書と職務経歴書を提出したところ、数日後に面接の連絡がありました。
国内ではほとんど面接まで進めなかったため、これは大きな変化でした。
面接はオンラインで行われました。対応してくださった副社長は日本人で、偶然にも私が以前勤めていた会社の親会社出身の方でした。
共通の話題があり、現場の状況や技術的な課題について具体的な会話ができました。経験をきちんと理解してもらえているという実感がありました。
その後、一次面接通過の連絡をいただきました。
二次面接は春節明けに実施される予定です。
一次面接の内容や先方の反応から考えると、採用の可能性は高いと感じています。
中国で働くという選択
もし採用が決まれば、中国で働くことになります。
技術者として求められる環境で働けることは、大きなやりがいになるでしょう。年齢よりも経験を評価してもらえる環境があることは事実です。
しかし同時に、大きな決断でもあります。
・家族と離れて生活すること
・数年準備してきた農業を一時中断すること
・生活基盤を海外に移すこと
仕事を取るのか。
地元での生活を優先するのか。
定年後の再就職は、単なる「仕事探し」ではありません。
これからの人生をどう生きるかという選択でもあります。
今、私はその分かれ道に立っています。
まとめ:定年後の就職は確かに厳しい。しかし選択肢はある
今回の経験から感じたことは次の通りです。
✔ ネット応募だけでは厳しい現実がある
✔ 多くの企業は定年後採用を想定していない
✔ 技術や経験があっても年齢の壁は厚い
✔ 視野を広げれば可能性はある
定年後の就職活動は簡単ではありません。しかし「道がゼロ」ではありません。
重要なのは、従来の方法に固執せず、視野を広げること。そして、自分が何を優先したいのかを明確にすることです。

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