古民家を移築しようとしたことは書いたが、実際には移築できなかった。というか最終的に親父から反対されて移築を断念した。
親父からの反対の言葉は「身の程を知れ!」という事であった。
私の行いが原因で離婚し、前の妻との子供4人分の養育費を払う必要があるのに家を建てている身分ではないだろうという事である。
まぁ、言う事は納得するし反対されるのも理解できる。家を建ててその家に住める身分ではないと重々理解していた。が、今の嫁と結婚したので家でも建てようかと考え古民家の移築の検討を始めたのだが最終的には親父の反対で断念した。
さて、断念はしたが解体する物件と建築する業者等とも話し合いも済むまで進んでいた。
移築予定の古民家は新潟県魚沼から移築
移築予定の古民家はネットで色々調べ新潟県の魚沼で古民家を取り扱っている業者を見つけた。
連絡をし早速訪ねてみた、季節は2月だったので魚沼はまだ雪が沢山ありました。また、古民家が建っている十日町の山中はもっと積雪があり途中のスキー場も多くの人でにぎわってました。
そんな雪の中を業者のおやじさんの車に乗って現地へ。現地に到着してみると持古民家は放棄された廃屋でした。外から見ると雪に埋もれて外観はほとんど見えませんでした。
中へ入ってみるともうバラバラになった廃屋で、所々雨漏りがしてました。
業者のおやじさんにいろいろ説明を受けてよくよく見ると柱や梁はとてもいいものを使っているのが見えてきました。柱も太く梁も欅の太い材木が使用されており磨けばとても素晴らしい家の基本材になりそうでした。
何件か紹介してもらい、一番梁の太い家を移築することにしました。
現物費用と解体費用それにこちらに持ってきて組み上げる費用合計で800万円という事で内心安いので驚いてしまいました。
その後何度か足を運びいよいよ解体となった時に親父から反対されてしまいました。
その旨電話で業者のおやじさんに伝えたところ、とりあえず解体だけでも見に来ないかと誘われたので見学に行ってみました。
ついて時には解体がだいぶ終わっていました。
業者のおやじさんが「棟木が一本物で良い物件だったぞ」と話され「普通ならばこの大きさだったら途中で継いでいるんだけどな」と惜しそうに言われました。
私はここまでしてもらい注文できない事を謝ったところ業者のおやじさんは「この古民家ならば直ぐに買い手がつくから気にしなくてもいいぞ」と。
私は良くしていただいた業者のおやじさんから購入できなかった事にとても残念に思ったのと、解体されて横たわっている材木の素晴らしさを見てさらに残念に思いました。
もう10年以上前の話です。
今現在、その業者さんはネットで検索しても地図でみても見つけることが出来なくなっている。おやじさんはとてもいい人だったので元気でいて欲しいと思っている。
今でも古民家を移築して住みたいとの夢は無くなっていない。
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